市民講演会「マイケル・ファラデーの思想」
イギリス王立研究所のディレクターをされているProf. Sir John M. Thomasさん(ケンブリッジ大名誉教授)を招いての講演会が、
昨日(2010年2月13日Sat.)北大理学部大講堂で開催された。
ファラデー(Michael Faraday, 1791-1867)と言えば、19世紀イギリスの有名な科学者である。
「電気分解の法則」や「電磁誘導」の発見などで、名前を聞いたことがある人は多いだろう。
もしかしたら、中学校や高校で、彼の著書『ロウソクの科学』を読みなさい、という夏休みの宿題が出され、読んだ方もおられるだろうか?
Thomasさんは、そのファラデーが始めた子どもたちのためのクリスマス・レクチャーで知られる王立研究所で、ファラデーと同じ立場で現在仕事をなさっているそうだ。
講演は、アインシュタインが、ニュートン、ファラデー、マクスウェルの三人の肖像画を部屋に飾っていたという話に始まり、近代物理学の発展の歴史がやさしく語られた。(この展開は、うまいなぁ。)
そして、ファラデーが、非常に謙虚な人であったこと、彼を引き上げたディヴィーとの関係、ノーベル賞級の論文を何本も書きながら、昼や夜の一般の人に向けた実験混じりのレクチャーを頻繁にこなしていたことが話された。金曜の夜のレクチャーは、前置きなしでぴったりの時刻に始まり、1時間ぴったりで終わっていたそうだ。
そして講演の最後は、下記の本の表紙=クローズアップしたファラデーの若き日の姿!で終わった。
(この時スライドでみたファラデー。今まで見たファラデーの中で一番かっこいいファラデーでした。やられた!)
講演の終わりには、質疑応答の時間がたっぷりと取られる。
ファラデー・ファンは札幌にも多いらしく、熱心な質問があいついで出されていた。
例えば・・・
Q. 子どもたちに対して力を入れていたファラデーの精神はどこから来るものか?
Q. ケンブリッジは偉大なサイエンティストと偉大な詩人を排出されている。どんな教育が行われているのか?
などなど。
いい質問には、いい答えが返ってくる。
追記;下記の本、Thomasさんの著書だったことに後から気がついた。ということは、自書の宣伝でもあったわけだ。私はファラデーの容姿に目がくらんでいたようだ。なんだかなぁ(自己嫌悪)。しかし、ぜひ、読んだでみたい一冊だ!
Michael Faraday and The Royal Institution: The Genius of Man and Place (PBK)
- 作者: J.M Thomas
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- 作者: ファラデー,三石巌
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